脅迫されてセックス被害にあった女性に知って欲しい情報をまとめました

脅迫されて無理やりセックスをさせられる被害を受けたとき、女性は恐怖と屈辱から心に大きな傷を負います。

女性としては、泣き寝入りしないためにも、警察に厳罰を求めたいと考えたり、弁護士を介して慰謝料などの法的責任追及を望むのが当然のことです。

そこでここでは、脅迫によってセックスを強要すると成立する犯罪や、警察による逮捕や弁護士による賠償請求などを求める人が保存しておくべき証拠、性犯罪被害者の相談先について解説していきます。

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増加傾向にある新たな脅迫セックス被害

脅迫してセックスに及ぶと聞くと、体力で上回る男性が嫌がる女性を力ずくで押さえつけたり暴力をふるって行為に及ぶ、或いは、「騒ぐと殺す」「これ以上殴られたくなければ静かにしろ」などの脅迫文言で怯えさせてことに及ぶイメージが一般的には強いと思われます。

しかし、スマホやネットの普及によって、こういった典型的な強姦被害に並行して次のような新たな被害事例も多く報告されるようになりました

1.過去の性行為の写真や動画で脅迫されて新たにセックスを迫られる

元交際相手やネットで知り合った男性などが保存していた性行為の写真や動画をネタに、「ネットにばらまく」などと脅して交際の継続やセックスを強要する被害です。

元交際相手のケースでは、脅して目的が適わなかった場合にリベンジポルノやストーカーの問題に発展することが多いのが特徴です。

また、出会い系やSNSなどのネットで知り合ったケースでは、肉体関係の強要以外にも金銭の要求をされる被害も数多く報告されています。

2.第三者への売春行為をさせられる

身体の関係を結んだ相手男性が行為の撮影を行っており、それを親や会社にばら撒かれたくなければ身体を売れと売春行為を強要される被害です。

動画や画像の流出をちらつかせて金品を脅し取る恐喝案件ですが、お金を差し出させるために売春という具体的手段まで指示するより悪質な手口といえます。

参考:【実際にあった事件】裸の写真ネタに脅迫し売春強要…借金や「奴隷誓約書」で支配

上記参考の事件では、加害者男性は売春の相手となる男性客をネットで募っていました。

脅迫してセックスすると成立する犯罪

脅してセックスすると、性犯罪で最も重い罪である、強制性交等罪(177条)が適用されます。

強制性交等罪(刑法177条)

13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

皆さんが一度は聞いたことがあるであろう強姦罪が2017年の法改正によりこの罪名となり、その他、いくつかの変更が加えられました。この変更点を知れば、脅迫によるセックスが厳罰化されたことがわかります。早速見ていきましょう。

強姦罪から強制性交等罪に法改正されたことでなにが変わったのか

強姦罪から強制性交等罪への変更点
  • 名称が、強姦罪から強制性交罪に変更された
  • 被害者の性別を女性だけでなく男性も含むようにした
  • 膣内性交だけでなく、肛門性交または口膣性交でも成立する
  • 法定刑が3年以上の有期懲役から5年以上の有期懲役へと厳罰化された
  • 親告罪規定(刑法180条)をなくした

1.名称が、強姦罪から強制性交等罪に変更された

名称及び、強姦罪の規定で「姦淫(男性器の女性器への一部挿入)」とされていたものが、「性交」へと変更されました。

念のため、法改正前の規定も確認しておきましょう。

強姦罪

暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

2.被害者の性別を女性だけでなく男性も含むようにした

かつては、加害者=男性、被害者=女性の構図でしたが、改正後は男性も被害者になり得ます

先述した、改正後の規定が、「姦淫(男性器の女性器への一部挿入)」から「性交」へ変更されたのはこういった理由も含みます。

3.膣内性交だけでなく、肛門性交または口膣性交でも成立する

これまでは、男性器を女性器に挿入することを処罰対象としてきましたが、肛門や口に男性器を入れることも改正法では含まれるようになりました。

かつては女性が肛門や口での性交を強要された場合は、強姦罪よりも罪の軽い、強制わいせつ罪で加害者は処罰されていました。しかし、膣または肛門・口の違いで女性の受ける精神的苦痛に変わりはないことから、肛門性交と口膣性交も強制性交等罪に含み、より重い罪で裁かれることとなりました。

4.法定刑が3年以上の有期懲役から5年以上の有期懲役へと厳罰化された

強姦罪では最低で3年の懲役だったものが、強制性交等罪では最低5年となりました。レイプに対して社会的に厳罰化を望む声が高まった結果です。

また、強姦罪では執行猶予がつく可能性があったのですが、法改正により5年以上の懲役となったために、その可能性もなくなりました

どういうことかというと、刑法25条では、「3年以下の懲役には執行猶予をつけることができる」と規定されています。執行猶予とは、「懲役3年、執行猶予4年」といった言葉をニュースで聞かれたことがあると思いますが、被告人に有罪判決が下ろされた際に、刑務所には入れずに、社会内で更正させる機会を与えましょうという制度です。執行猶予期間中に、新たに犯罪を犯さなければ刑罰権を消滅させることができます。

しかし、法改正で5年以上の懲役となったことで執行猶予がつかなくなった以上、加害者は最低でも5年間は刑務所暮らしすることとなったのです。

なお、暴力や脅迫を受けたが挿入に至らなかった場合は未遂となりますが、未遂の場合でも既遂(挿入した場合)と同じ刑罰で処罰されます。被害者が受けた屈辱や恐怖を考えたら当然のことでしょう。

5.親告罪規定(刑法180条)をなくした

親告罪とは、被害者の告訴がなければ、検察官は公訴を提起(いわゆる起訴)をすることができない犯罪のことです。

強姦罪は、刑法180条で親告罪として規定されていました。

親告罪(刑法180条)

第176条から第178条までの罪及びこれらの罪の未遂罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない

※強姦罪は刑法177条に規定されているため親告罪に該当

まず、告訴とは、犯罪被害者やその法定代理人が、警察や検察などの捜査機関に対して犯罪事実を申告して処罰をもとめることをいいます。
また、起訴とは、検察が、「この被疑者を刑事事件の裁判にかけてください」と裁判所に申し出ることをいいます。

つまり、強姦罪は親告罪であったので、レイプ被害者が刑事告訴して初めて、捜査機関は捜査を開始して容疑者を逮捕・起訴することができたのです。

レイプがは被害者にとって思い返したくもない屈辱的なもので、事情聴取で何度も性的な被害内容を話したり、裁判という公の場で証言しなければならないことは精神的に大きな負担になります。その点を配慮して、被害者の意思を尊重して設けられたのが、親告罪という制度です。

では、なぜ親告罪が削除されたのか

被害者の精神的負担を考慮してその意思を尊重しようというのが親告罪が設けられた趣旨ですが、逆にデメリットも存在しました

それは、告訴するかどうかの判断をレイプ被害者に委ねることにより、”被害者の手の中に加害者の今後の将来が握られている”という状況が生じることでした。

つまり、加害者が逮捕された場合、被害者が告訴をしたという事実が前提にあります。被害者は加害者から受けた暴力や脅迫言動により、加害者に対して非常に強い恐怖心を抱いていますので、「告訴をしたことで加害者に報復されるのではないか」という新たな恐怖心が芽生えてしまうのです。

そこで、刑法180条の親告罪の規定を削除することで、レイプ被害者の意思にかかわらず、警察による捜査、逮捕、そして検察による起訴が可能になりました。これにより、”被害者のせいで自分は逮捕された”という加害者の逆恨み感情から被害者を守ることができるようになりました

しかし、非親告罪化したとはいえ、被害者が、公にしたくない・そっとしておいて欲しいと強く望むこともありますので、その意思に十分配慮した取り扱いが捜査機関には求められています。

交際相手や配偶者からの被害でも成立するか

交際している男女間では一般的に性行為があるものですが、暴力や脅迫を伴うものについては強制性交等罪が成立するのは当然です。

では、夫婦間ではどうでしょうか。

裁判において、夫婦間のセックスレスが離婚原因として認められていることから、夫婦間には一方の性行為に応じる義務・要求する権利があると考えられています。ですので、従来は強姦罪(現在は、強制性交等罪)は成立しないというのが法律上の一般的な考えでありました。

しかし、暴力や脅迫を伴うものは正当な権利行使の範囲を逸脱しており、現在では、配偶者間においても成立するという判例の流れになってきています

参考:夫婦間レイプの刑事法上の位置付け

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脅迫によってセックスされた証拠として残しておくべきもの

大前提として、脅迫されてセックスを余儀なくされてしまったとき、まずはすぐに警察に行くことが最重要です。警察に行けば、警察が証拠となるものを収集してくれ、その後に必要な手続きや処置なども全てしてくれます。

しかしとっさに警察に行こうという判断ができないほどショックを受けていたり、恥ずかしい、復讐が怖いという理由ですぐに動くことができない人もいます。そのときには、せめて他の方法で証拠を残しておくようにしましょう。

汚らわしいからとすぐにシャワーを浴びたり、被害にあったときに着ていた衣服を捨ててしまいたくなる衝動にかられることも当然のことでしょう。しかし、後から被害届を出したり告訴状を出したりしたいと思ったときに、脅迫されてセックスしたという証拠がなければ、加害者が逮捕されたとしても嫌疑不十分で不起訴になることもあります

また、刑事事件になって裁判所に出廷して人目に晒されるのが嫌(いわゆるセカンドレイプ)、あとで報復されるのが怖いといった理由で弁護士に解決を依頼する方も多いでしょう。

そこで、警察に逮捕してもらうにしても、弁護士を介入させて示談や賠償請求などの民事で解決するにしても重要となってくる証拠を残すためにどんなことをすればいいのかをまとめました。

加害者の遺留物

脅迫されてセックスの被害に遭ったとき、すぐには警察に行けない場合でも、10年は強制性交等罪で加害者を告訴できます(強制性交等致傷罪であれば15年)。しかし、被害に遭ってから長い時間が経った後で警察に被害届などを出したいと思っても、証拠がなければ逮捕、起訴してもらうことが難しくなってしまいます

そこで重要なのが、脅迫でのセックス被害にあったとき、できるだけ早いうちに証拠を保存しておくことです。病院の救急外来には、「性犯罪証拠採取キット」別名レイプキットと呼ばれるキットが置いてあり、このレイプキットを使えば、加害者の体液や精液、体毛などを採取して長期間保管しておくことが可能になります。

復讐が怖い、恥ずかしい、という気持ちで警察にすぐに行くことができないときでも、病院(救急外来)にはすぐに行きましょう。できれば、24時間以内に病院で治療や検査を受けることが重要です。

病院に行くのはそれだけではありません。セックスによって万が一妊娠の可能性がないように緊急避妊アフターピルを処方してもらう、性感染症の可能性がないかを検査するといった目的もあるのです。

着ていた衣類

可能な限り、警察や病院には、脅迫でのセックス被害に遭ったときのそのままの状態で行くことが需要です。しかし、どうしてもそれが難しい場合には、脅迫でのセックス被害にあったときに着ていた衣類は、捨てたり洗濯したりせずに、そのままの状態で保管しておきましょう

加害者の体液や髪の毛などが残っていることも多いため、証拠としての価値が高いからです。もしも加害者の素性がわからないときには、加害者を特定するためにも役立ちます。

店の防犯カメラなどの映像

犯行現場がカラオケ店の個室や店のトイレなどの場合には、防犯カメラに加害者の映像が残っていることがあります。犯行状況が防犯カメラに残っているということはほとんど考えられないにせよ、防犯カメラの映像が残っていれば、特定の日時と時間に加害者がどこにいたかを特定することもできます。

ただ、恥ずかしくて自分で店にお願いできないと思われる方も多いと思いますので、弁護士に依頼して、店に映像保全の交渉をしてもらうのも一つの手です。

文字や音声データ、メールアドレスやID、携帯番号

被害者の中には、自分の身に起きたことを忘れたい一心で、加害者とやりとりしたメールやLINE、twitterなどのSNSのメッセージを全て消去してしまう方がいます。

お気持ちは理解できますが、脅迫の証拠を消してしまっては、後で、治療費や慰謝料の請求をするときや、警察に被害届をだしたいときに証拠不十分でそれが適わなくなる可能性が高まります。被害に遭う前と後にかかわらず、加害者との文字でのやりとりは全て保存しておきましょう。

また、被害後に加害者から電話があった際にはいつでも録音できるよう、スマホの場合は録音アプリをインストールして、会話の録音ができる準備を整えておきましょう。

その他、相手のメールアドレスや、LINEなどのSNSのID、携帯番号なども、弁護士が弁護士照会制度で犯人の名前や住所を特定させるときに必須ですので、ネットで知り合って相手の素性がよく分からないといったケースでは必ず記録しておくようにしましょう。

参考:弁護士と契約 〜弁護士照会で相手を見つけ出す〜

脅迫によるセックス被害を受けたときに頼れる相談窓口

脅迫されてセックスを強要されるという被害に遭ってしまったとき、やはり一番に行くべきところは警察です。警察でも性犯罪の被害者専用の相談窓口を設けていますが、この他にもいろいろな組織が性犯罪の被害者のための相談窓口を設置しています。一人で悩まず、こういった相談窓口を利用してください。

警視庁の相談窓口「#8103」

警視庁では、脅迫によるセックスなどの性犯罪の被害者が外部に相談しづらい状況を踏まえ、より相談しやすくなるようにと、「#8103」という全国共通の短縮ダイヤルを設けて対応しています。この番号は「ハートさん」とも呼ばれ、ダイヤルすると、管轄地域の性犯罪相談電話窓口にアクセスします

警視庁の相談窓口は基本的に8:45〜17:30前後の受付時間となっていますが、それ以外の時間帯でも当直の方が対応してくれることもあります。当直がいるか音声案内につながるかは、都道府県によって対応が異なります。こちらは相談窓口となっているので、緊急の場合は#9110などを利用してください。

参考:性犯罪被害者相談電話(全国統一)「#8103(ハートさん)」

参考:性犯罪被害にあったら!

行政が関与するワンストップセンター

各都道府県の自治体が関与した性暴力の被害者のためのワンストップセンターも各地に設置されています。基本的に24時間・365日電話相談を受け付けており、被害者の状況に合わせて必要な支援を受けることができるのが特徴です。

脅迫されてセックスを強要されるという被害に遭ってしまった後で、自分の状況を自分で判断して、警察や病院に行ったり、カウンセリングを申し込んだりするというのは、頭では必要なことだとわかっていてもなかなかできることではありません。

このワンストップセンターであれば、相談員が話を聞きながら、弁護士や警察、医師などの最適なサポート機関につないでくれます。

参考:行政が関与する性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター

法テラスの犯罪被害者支援サポートダイヤル

法テラスでも、脅迫でのセックス犯罪の被害に遭った人を対象に電話相談窓口を設置しています。サポートダイヤルでは、被害者の状況に合わせた相談窓口の紹介や、どんな法制度が利用できるのかの案内、刑事手続の流れなどの案内なども行なっています。法律的なことを相談したいというときには役にたつ相談窓口といえます。

参考:法テラス犯罪被害者支援

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