恐喝や脅迫の9つの証拠と、証拠不十分でも警察が動く2つの事例

日本では、ある証拠が、事実の有無を証明するのに役立つ力(証明力・証拠力)があるかどうかは、裁判官(裁判員裁判での裁判員も含む)の自由な判断に委ねられています(自由心証主義)。

仮にアナタが、「この程度の証拠では、脅迫(恐喝)されたことの証明はできないよな…」と諦めていたとしても、裁判官(裁判員)が、「なるほど。この証拠を見る限り、たしかに脅迫(恐喝)されたことは明白だ」と事実認定(判決の起訴となる”事実の有無”を判断して決めること)することができるということです。

大げさなことを言えば、「私は脅迫(恐喝)被害にあいました」という被害者の供述証拠だけでも事実認定することができるということです。

とはいえ、実際のところは、主観が入り込む余地のある被害者の供述証拠だけで事実認定される期待は薄く、やはり客観的な証拠が必要となるでしょう。

これは、裁判の場面だけでなく、加害者を警察に逮捕してもらう場面にも当てはまることです。

そこでここでは、恐喝や脅迫の客観的な証拠となり得るものやその収集方法、証拠がない(あるいは不十分)場合でも警察が動く可能性のある事例につき弁護士がわかりやすく解説していきます。

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1. 恐喝や脅迫の証拠になるものと収集方法

1-1. 通話録音データ

通話の録音データも、声紋鑑定により被告人の声と一致していると科学的に認められる場合には証拠能力が認められます(東京高等裁判所 昭和55年2月1日判決)。

そのため、電話で恐喝や脅迫をされた場合には必ず録音しておきましょう。

スマホであれば、通話録音アプリが無料で出回っています。ただし、電話ではなく、LINE通話を利用してくる者もいますので、電話・LINE通話の両方の録音に対応したアプリをインストールしておき、使用方法を事前に学習しておく必要があります。

また、スマホではなく、ガラケーや固定電話の場合は、ICレコーダーとテレフォンピックアップと呼ばれる音声マイクを組み合わせた方法で録音する必要があります。

テレフォンピックアップの使用方法のイメージ図

1-2. 会話の録音データ

電話での通話録音データと同様に、相手と直接会っている時に脅されたり恐喝された場合の録音データは証拠となります。

最近ではスマホにICレコーダー(ボイスレコーダー)機能がデフォルトでついていたりしますが、よりクリアに加害者の音声を記録したいのであれば、専用のICレコーダーを使用すべきでしょう。

例えば、SONYのICD-SX1000は、周囲の雑音を拾わずに発言者の声をクリアに録音できる、「ズーム録音機能」がついています。ICレコーダーを購入するときは、ズームマイク搭載の機器を選択するようにしましょう。

また、”いつ脅されたのか”、日時も明確に記録するために、使用前にICレコーダーの日時設定も忘れずに済ませておきましょう。

1-3. メール

恐喝や脅迫の内容が書かれたメールも証拠となります。

送られてきたメールの本文はもちろん、添付されていた画像やファイル、その他、自分が相手に送ったメールも削除せずに保存しておきます。

メールを誤って削除してしまった時に備えてスクリーンショットで画像にして保存しておくことも必要です。

また、本文と同じく重要なのが、メールのヘッダー情報です。

メールのヘッダ情報の例

ヘッダー情報には、メールの送信日時や送信元のメールアドレス、経由サーバーやIPアドレスも見ることができます。

警察や弁護士が送信者の身元特定をするために必要な情報となりますので、ヘッダ情報のスクリーンショットも忘れずに保存しておきましょう。

1-4. SNSでのメッセージのやり取り

LINE・twitter・FacebookといったSNSでの直接的なメッセージのやり取りも、メールと同様に、恐喝や脅迫的な内容が記載されていれば証拠となります。

LINEのトーク履歴やFacebookのメッセンジャーでのやり取りは、仮に相手がアカウントを削除したとしても被害者側から見ることができます。

ただし、twitterのダイレクトメッセージ(DM)は、相手がアカウントを削除してから30日経過すると、被害者側の端末でも読めなくなります

そのため、twitterのDMで脅された記録がある場合は、やり取りをスクリーンショットで保存しておきましょう。

1-5. ネットへの書き込み

5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)などの掲示板や、ブログのコメント欄など、ネット上で脅迫を受けることがあります。

ネットでの脅迫文言の書き込みも証拠となりますので、書き込みされたページをスクリーンショットで画像にして保存しておきましょう。その際は、URLに該当する箇所も画像に写る形で保存してください。

参考:Windowsのスクリーンショットの撮り方と保存先設定 [Windowsの使い方] All About

しかし、いくら脅迫の書き込み内容を保存したところで、”誰が書き込んだのか”が分らなければ有効な証拠とはなりません

警察であれば、捜査関係事項照会という手続きで書き込みした者の身元割り出しが可能です。

ただし、警察が事件として扱ってくれないケースでは、弁護士による損害賠償請求などの民事で対応する必要があります。この場合、書き込みした者を特定するには、発信者情報開示請求という手続きが必要になりますので、以下の記事を参考に手続きをすすめましょう。

1-6. 手紙等の文書

手紙や怪文書といった文書も、脅迫・恐喝文言が書かれていれば証拠となります。

文書に残された指紋や筆跡をもとに指紋鑑定や筆跡鑑定を行い、相手のものと一致すれば高い証拠能力を有します。相手の指紋が自分の指紋で検出できなくならないよう、自身が読む際は手袋をするようにしましょう。

また、手紙に切手を貼る時に相手の唾液が付着していればDNA鑑定も可能です。封筒も捨てずに保管しておきましょう。

1-7. 被害者が書いたメモや日記

被害者が自分で書いたメモや日記は、意図的に作れるから証拠にならないのでは?と思う方もいるかもしれません。

しかし冒頭でお伝えしたように、日本では自由心証主義が採用されているため、そのメモや日記に書かれていることが真実なのか否か、それを裁判官が自由に判断することができます。

被害者の話に信憑性があると判断されれば、脅迫や恐喝の証拠となり得ます。

ただし、被害者自身が作成するものである以上、やはり客観性に欠けることは否めません

信憑性を増すためにも、日付や時刻のほか、相手や自分の発言内容などをできるだけ詳細に書きとめておくことが必要です。

1-8. 目撃者の証言

飲食店等の人目のつく場所で脅されたり、お金をゆすられたりした場合、目撃者の証言も証拠となるため、今後の協力をお願いしましょう。

人間の記憶は時間の経過とともに薄れていきます。

被害にあった日時や場所、相手と被害者の発言内容、相手の背格好など記憶が残っている範囲で構いませんので、なるべく早目に目撃者の肉声で録音、または目撃者の直筆でメモしてもらいましょう。

後日連絡がとれるよう、目撃者の連絡先や氏名を聞いておくことも忘れないようにしてください。

1-9. 動画や画像

脅しの被害が撮影された動画や画像も証拠となります。

防犯カメラの付いた飲食店やカラオケボックス内で被害にあったときは、(できれば弁護士同伴で)店の責任者に防犯カメラの映像を残しておくよう依頼をする必要があります。

なお、防犯カメラだと音声が録音されていないことが多いのですが、相手がアナタに凄んだ態度をとったり、胸倉を掴む、殴る素振りを見せるなどの様子が撮られていれば、被害者の供述と合わせることで信憑性が増します

2. 証拠がない時でも警察が対応してくれるケースは?

逮捕は人の自由を奪う行為であり、国家権力の最たるものです。そのため、証拠もないのにこの権力を発動することは著しい人権侵害となるため認められません。

とはいえ、脅迫や恐喝の証拠がない、あるいは証拠不十分の場合でも、以下のようなケースでは警察が対応してくれる可能性もあります。

2-1. ストーカー被害を受けている

ストーカー(ネットストーカーも含む)から脅迫や恐喝の被害を受けている場合、たとえ証拠がなくとも警察が対応をしてくれることがあります。

ストーカー事案は、殺人等の凶悪事件に発展することが多いため、出来る限り被害を防止するための措置を講じるよう各警察署に通達が出されているからです。

2 基本的な対応方針
ストーカー事案は、ストーカー行為自体がその相手方に対して不安を覚えさせるだけでなく、次第に行為が悪質化して、殺人、傷害、脅迫等の凶悪犯罪に発展するおそれがあるため、法その他刑罰法令に抵触する事案については、被害者の意向を踏まえ、検挙、警告、援助等の適切な措置を講じるとともに、法その他刑罰法令に抵触しない事案についても、事案に応じた防犯指導、相手方への指導注意等を迅速に行い、被害の発生を未然に防止する

つきまとい行為や脅迫・恐喝の証拠が全くない場合でも、被害者の話に信憑性があると警察が判断すれば、相手方に指導や注意を行ってくれますので、これにより、加害行為が止むことも期待できます。

参考:ストーカー規制法 警視庁

2-2. 被害者が他にもいる

脅迫や恐喝は、アナタだけではなく、複数人に対して同時に行われていることがあります。

もしアナタが確実な証拠を持っていなかったとしても、同じ相手に被害を受けたという別の人からの相談が警察に入っている(或いはこれから入ってくる)こともあります。

被害者が複数人いて余罪があるとなれば、悪質な常習犯と警察が看做し、本腰をあげて捜査に着手→逮捕に至ることも期待できます。

また、仮に証拠がないためにその時は警察が動いてくれなかったとしても、相談記録は警察に残ります。

後から証拠が確保できて改めて警察に行った際に、その相談記録が証拠の真実性を増し、逮捕に動いてくれる可能性も高まります。

3. 弁護士による解決方法もある

脅迫や恐喝の証拠があったとしても、加害者が近親者や恋人などの近しい関係である場合には、逮捕までは望まない方もいます。

また、相手に逆恨みされて報復されるのが怖い方や、自分自身も相手に弱みを握られていて警察に助けを求められない人もいます

この場合、弁護士が相手と交渉し、刑事告訴しない代わりに被害者から手を引くよう説得することで穏便に解決することが可能です

逆に、有力な証拠はないが、加害者に法的責任をとらせたいと考えた場合も弁護士に依頼することで民事的責任を追及することが可能です。

弁護士が内容証明郵便の送付や訴訟を起こすことで、”勝ち目がない”と判断した相手がすんなりと慰謝料の支払に応じることも少なくありません。

少なくとも、弁護士に刑事告訴されるリスクを犯してまで依頼者をこれ以上脅してくることはなくなります

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